今年は好天に恵まれて盛会であった。箱根外輪山の最高峰である金時山は、山頂付近に断層が通っていた為に粘性の高い溶岩を噴出し、山頂が盛り上がった険しい山容になっている。昔はこの形から猪鼻(いのはな)岳と呼ばれ、江戸時代からは金太郎伝説とともに金時山とよばれるようになったという。
小田原駅集合のメンバーと新宿からの高速バスのメンバーが箱根仙石で合流。10時30分合流の予定が、双方40分遅れで箱根仙石に到着であった。この遅れが幸いして、山頂での混む時間帯を避けることが出来たのはラッキーでもあった。
メンバーを紹介すると、佐藤幸雄(高8回)さん、大槻博(高8回)さん、高久洋(高12回)さん、平野彰(高12回)さん、私 伊藤俊郎(高12回)、根本雍造(高14回)さん、大倉富雄(高14回)さん、名古屋幹夫(高19回)さんの8名である。参加できず取り消しが数人いたのが残念だったが、初参加の平野、高久、名古屋の3人のみなさんはベテランの山男で、すぐ打ち解けて和やかになれたのは、同窓会行事の良いところだと思う。
標高1213mの山頂を目指して仙石原口標高600mからの高低差600mのコースは、ハイキングの要素はなく、予想に反し本格的な登山コースへの挑戦だった。
仙石登山口で記念撮影の後登り始めた。最初はのぼりの段の高さが高めでも難なく登れ、みんな快調に登っていったが、中間付近からOさんが息が吸えないとかで休みがちながらも、口は達者で行き逢う人に声をかけていろいろ注意を与えたりしていた。平野さん高久さんも我々に合わせてくれて、途中、紫のリンドウを写真に撮ったりして、マイペースで登った。
お医者さんの大槻さんと根本さんは健脚振りを示していた。頂上近くでは道が細くなり、登り優先で、降りてくるみなさんが、声をかけて「あと10分」とかいって励ましてくれると、ペースが速まったり勢いがついたりして不思議なくらい力がでたのは会津人の気概かとおもえた。
山頂では、金時娘との記念写真を撮り、みなさん大満足の様子だったが、初冬の空気が澄んだ富士山の眺望がすばらしく、360度のパノラマが楽しめた。帰りは階段の高さに膝が悩まされてSさんと私が思わぬ苦戦をした。登り110分、下りは80分の登山だった。登山口に着いたら、待ちかねたみなさんが万歳をして迎えてくれた。帰りはバスで強羅に出て、登山電車で帰ったが、途中、平野さんと根本さんから私が勉強中の会津の落城にまつわる歴史を解説してもらう楽しい時間も持てて、あっという間に小田原につき、駅での解散となった。
私は高尾山以来の5年ぶりの登山でしたが、みなさんの素晴らしい体力と温かい心を確認できた12回の歩こう会でした。
ご協力ご指導を賜り心から感謝申し上げます。ありがとうございました。 伊藤俊郎(高12回)